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岩殿山と稚児落し(風景編)

山高きがゆえに貴からずといいますが、
つまりは山低きをもって侮るべからずということで、
岩殿山を結ぶこの山道など、小粒ながらピリリとスパイスの効いた感じが実にいいです。



             兜岩を登って下りて振り返った全容。
             樹木に遮られずに眺める場所があることは有難いことです。
17-兜岩



 少し引いたところでもう一度。
 後方は百蔵山(中央)と扇山(右)です。
18-兜岩2



  百蔵山(中央)と扇山(右)を背景に紅葉、…明らかに枯れてます。
19-百蔵・扇山



  岩殿山と逆光の大月市街地です。
20-岩殿山



道は暫く樹間の登り傾向となって天神山に到りますが、
ここは展望も無いため愛想も無く通過。
さらにアップダウンはあってもさほど標高差も無い尾根道を快適に飛ばして行きます。



           …で! ひょっこり現れた岩場からこの眺めです。
21-稚児落し

稚児落しとは児童虐待の極みとも言うべき非情な名称ですが、
全身に鳥肌が立つほどの迫力は、その凄惨なイメージをグサリと言い得ているようです。



   今回の山行もいよいよ大詰め。
   断崖の縁を巡り、上の画像の一番上、稚児落しの頂上に到着です。
22-稚児落し頂上


来し方に岩殿山を望みますが、ここでこの山域の岩質に注目です。

 ご覧のように、まるで砂利コンと言った感じで無数の小石が詰まっていて、一枚岩ではありません。
 しかも、それらの石は普通には海岸付近で見られる丸っこいものばかりで、
 ここがかつて海底であり、この山が海底隆起によって出来たことを示しています。
23-稚児落し頂上2

 こんなに山深い場所に海底の地層とは、地球のパワーには驚くばかりですが、
 今も探せば貝の化石が見つかったりするそうです。



…と言うことで、画像の掲載は以上ですが、
時刻はこの時点でまだAM8時を少し回ったところ。

ここから麓の集落まで20分。さらに起点のJR大月駅まで30分で、
休憩を入れても3時間ほどで一回りしたことになります。
大変有意義な昼飯前ハイクでした。



最後に余談ですが、
聞きかじりの歴史エピソードを一席。

難攻不落を誇る岩殿城でしたが、
その城主こと小山田信茂については今日ほとんど語られることはありません。

それもそのはず、武田家の身内でありながら武田家滅亡に一役買った人物として、
悪名で名を残してしまったからでしょう。

古今東西よくある話かも知れませんが、
信玄亡き後の武田VS織田の攻防さ中にあって、信茂は時の武田家総帥勝頼に対し、
岩殿城に立て籠もることを奨めておきながらも、すでに武田の敗色濃厚と見るや、
直前になって信長方に寝返ってしまい、それで進退窮まった勝頼は、敢えなく自刀して果てたとか…。
戦国の世の非情には、聞くも涙の一幕であります。

ところが、それでまんまと保身が図れたと思ったのが信茂の浅はかさで、
裏切り者を取り立てる気など信長にはハナっから無かったのでしょう。
逆に主君を売った逆臣の咎で捕らえられ処刑されてしまったという、
なんとも惨めな末路を辿ったオッサンなのでありました。

…もしも寝返らなかったら、残された道は勝頼とともに討死にするしか無かったのでしょう。
それでこそ天晴れ武田の名将と後の世まで讃えられたはずですが、歴史は歴史。

ただ一つ、信茂にとってはさぞや苦渋の選択だったであろう点だけは同情して、
この話終わります。


毎度ダラダラとした出し物にお付き合いいただき、ありがとうございました。




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テーマ:山の風景 - ジャンル:写真

  1. 2013/12/13(金) 07:13:23|
  2. hiking
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<さよならを夕日の前に… | ホーム | 岩殿山と稚児落し(実働編)>>

コメント

こんばんは

稚児落しの岩の上から富士山が見えたんですね。
私たちが登った時は見えなかったような気がします。
やはり朝早くでないと富士山は見えないのでしょうね。

それとここが昔は海底だったとは驚きました。
すごいことですね~
自然の力はすごいですね。

小山田信茂も思いどうりには行かなかったようですね。
戦国時代は大変な時代だったようですね。
  1. 2013/12/13(金) 22:56:12 |
  2. URL |
  3. 咲 #YoMGui/Y
  4. [ 編集 ]

追伸

拍手コメントありがとうございます。(*^_^*)

忍野の木の枝に付いているヤドリギですが、山中湖の湖畔の側にもありますね。

以前、偶然通りかかった時、緋連雀と黄連雀が来ていたのです。
その時は小鳥がうまく撮れなかったので、次の年に行って見ましたが、まったく来ていませんでした。

もう一度連雀に行き会いたいです。
  1. 2013/12/13(金) 23:09:56 |
  2. URL |
  3. 咲 #YoMGui/Y
  4. [ 編集 ]

Re: 咲さん おはようございます

いつもコメントありがとうございます。

稚児落しの富士山は、高川山がかなり邪魔してますね。

むしろこんなに山ばかりの土地で、大月市街からすっきり
富士山が見通せるなんて奇跡的ですね。

岩殿山の海底隆起も、富士山や箱根や丹沢の成り立ちも、
伊豆半島が海からぶつかって来たことに起因しているそうですね。

客観的には壮大な地球ロマンですが、
身近にはいつ噴火や巨大地震が起きないとも限らず、恐ろしくなりますね。

歴史はいろんな教訓を教えてくれますけど、
これから先の状況判断となると、やっぱり難しいですよね。
  1. 2013/12/14(土) 04:06:38 |
  2. URL |
  3. dechnocrat38 #-
  4. [ 編集 ]

Re: 咲さん 追伸ありがとうございます

そう言えば、ヤドリギに向かって写真を撮っている本格カメラマンを何度か見ましたが、
その緋連雀と黄連雀だったんでしょうね。

こちらは動くものの撮影は大の苦手で、鳥撮りは最初から諦めてましたが、
今度は注意して観察したいと思います。

いい情報、ありがとうございました。
  1. 2013/12/14(土) 04:08:40 |
  2. URL |
  3. dechnocrat38 #-
  4. [ 編集 ]

こんばんは

頂上では薄っすらと富士山が顔を覗かせてますね。
こんな遠い距離なのに富士山が見えるなんて
驚きです。色々な場所から富士山が見えるのですね
この前ブログ友の写真を見たら、なんと千葉県からも
富士山が見えるのにも驚きました。
自分だと多分、海底だったとは思わないで普通の
砂利だと勘違いしてしまいそうです・・
そこまで目を通して見てるのは流石です。
長年培った登山のキャリアを感じます。

歴史も今も裏切り・裏切られの繰り返しで
悲しい結末で終わるエピソードは多いですよね。
現在の日本の国会議員も国民を裏切りまくりです・・世も末ですね
  1. 2013/12/14(土) 19:50:35 |
  2. URL |
  3. みっち #-
  4. [ 編集 ]

Re: みっちさん こんばんは

自分の経験では、富山県の立山から富士山が見えた時は感動しました。
反対方向には日本海と能登半島が見える場所なんですがね。
日本は狭いなとつくづく感じますね。

普通、山の上で角の取れた丸い石を見るなんてあり得ないですが、
ここのはまるで海の石そのものの砂利石なんですね。
ただし、別に登山キャリアで発見したわけではなく、
予めこの山の予備知識は仕込んでましたがね。

相手の裏の探り合いが、つまり政治でしょうかね。
人類がどれだけ進歩しようと、相手を素直に信頼した方がバカを見るという構図は、
人類が生存する限り続くんでしょうかね。寂しいことですね。

  1. 2013/12/14(土) 21:55:38 |
  2. URL |
  3. dechnocrat38 #-
  4. [ 編集 ]

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